『<妊婦>アート論 孕む身体を奪取する』出版記念クロストーク:小林美香×吉良智子

2018.01.30 Tuesday

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    菅実花の作品『ラブドールは胎児の夢を見るか?』は、妊娠した女性型愛玩人形を写真に収めるアート・プロジェクトで、見る者の「常識」と「感性」を揺るがし、大きな話題になりました。
    『〈妊婦〉アート論 孕む身体を奪取する』は、菅の作品の問題提起を受け、孕む身体と接続したアート――マタニティ・フォト、妊娠小説、妊娠するファッションドール、胎盤人形、日本美術や西洋美術で描かれた妊婦――から、女性の身体経験が社会にどう意味づけられ、人々はそこに何を読み込むのかを照らし出す論集です。

     -本の詳細はこちら-
    http://www2.seikyusha.co.jp/wp/books/isbn978-4-7872-7410-6

    「世界中に妊婦がいて、妊娠に関する研究は世界中にありますが、妊婦のイメージの研究はなかなかありません。妊婦イメージとは、人々が妊婦に何を期待し、求めてきたのかを反映した人間の創造物であり、また私たち自身の身体観や生殖イメージにも影響を与えてきました。本書は様々な時代や場における妊婦イメージを見つめなおしながら、それを生み出す社会の欲望と女性たちの抵抗の軌跡を見つめなおす一冊です。(本著編著者・山崎明子コメント)

    今回のクロストークでは、共著者の中二人、小林美香氏と吉良智子氏が、それぞれの執筆したテキストや研究活動を紹介しつつ、女性の身体表象、妊娠・育児経験に関わって見えてくる事柄についてお話しします。

    <イベント詳細>
    日時/2018年2月18日(日)19:30-21:00
    会場/POETIC SCAPE
    参加費/1,000円(トーク終了後、ミニパーティあり)|要予約、定員20名
    *特典/POETIC SCAPEにて「〈妊婦〉アート論 孕む身体を奪取する」ご購入の方は参加費500円 off(購入予定購入済の方は準備の関係上、お申し込み時に明記ください。
    *イベントの申込はメール(front-desk@poetic-scape.com)にて、参加者の氏名、電話番号をお知らせ下さい。
    *メールでのお申し込み後3日以内に返事がない場合はお手数ですがお電話(03-6479-6927)にてご確認ください。

    吉良智子プロフィール
    1974年東京都生まれ。神奈川県立近代美術館非常勤学芸員等を経て、2010年千葉大学大学院社会文化科学研究科修了。現在、日本学術振興会特別研究員。専門は、近代日本美術史、ジェンダー史、表象文化論。著書に『戦争と女性画家』(ブリュッケ)、『女性画家たちの戦争』。

    吉良氏コメント
    「人形」というと現代の私たちはどうしても「女の子向けの玩具」というイメージが思い浮かびます。ところがこのような認識は近代になってからもたらされたものだということが分かっています。一体なぜ、何のために、このような変化が起きたのでしょうか。人形と少女の近代を振り返りながら、「妊娠した」リカちゃん人形やバービー人形の発売が、社会からどのように受け止められたのかを考えてみたいと思います。

    小林美香(写真研究者)
    国内外の各種学校/機関で写真に関するレクチャー、ワークショップ、展覧会を企画、雑誌に寄稿。2007-08年にAsian Cultural Councilの招聘、及び Patterson Fellow としてアメリカに滞在し、国際写真センター(ICP)及びサンフランシスコ近代美術館で日本の写真を紹介する展覧会/研究活動に従事。2010年より東京国立近代美術館客員研究員、2014年から東京工芸大学非常勤講師を務める。

    小林氏コメント
    妊娠中に肌を露出して撮影するマタニティ・フォトは、日本では2000年代後半から記念写真として広く定着しています。その流行は、モデルや女優のような著名人の妊娠の告知やPR活動の影響力、スマートフォンやSNSの普及にも密接に結びつき、出産の高齢化や生殖医療といった社会的事象とも深く関わっています。「美しい妊婦像」がなぜ注目を集めるのか、写真というメディアの現状とどのように関わっているのか、ということをお話したいと思っています。

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    2018.03.19 Monday

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